坐骨神経痛に対する硬膜外ステロイド注射 vs プラセボ:システマティックレビューとメタ解析
Epidural steroid compared to placebo injection in sciatica: a systematic review and meta-analysis
JOURNAL
Eur Spine J
European Spine Journal
YEAR
2021
IMPACT FACTOR
3.3
ジャーナル IF
CITATIONS
95
被引用数
AUTHORS
Verheijen EJA, Bonke CA, Amorij EMJ, Vleggeert-Lankamp CLA
OVERVIEW — 概要
坐骨神経痛患者に対する硬膜外ステロイド注射(ESI)と硬膜外または非硬膜外プラセボ注射を比較したRCT 17試験(732論文中)を対象としたSR/MA。Cochrane RoB 2ツールでバイアスリスクを評価し、GRADEで証拠の質を評価した。
CONCLUSION — 結論
ESIは硬膜外プラセボと比較して6週(-8.6 [-13.4; -3.9])および3ヶ月(-5.2 [-10.1; -0.2])の下肢痛を有意に改善するが、MCIDを満たさない。腰痛への効果は認められなかった。合併症発生率は低く、ESIは安全な治療法と考えられる。
主要な知見
6週下肢痛:ESI vs 硬膜外プラセボ MD -8.6(95%CI -13.4〜-3.9)
3ヶ月下肢痛:MD -5.2(95%CI -10.1〜-0.2)
6週機能障害:MD -4.1(95%CI -6.5〜-1.6)
MCIDは達成されず、臨床的意義は限定的
腰痛への効果は認められなかった(下肢痛のみ有効)
Dr.Pain のコメント
『坐骨神経痛の下肢痛には短期的に有効だが腰痛には効かない』というのが重要なメッセージだ。ESIは神経根性疼痛の炎症を抑えるツールであり、椎間板性腰痛や筋骨格系腰痛には適応外。適応を絞ることで、無駄な注射と患者の期待外れを防げる。
臨床的示唆
ESIの適応は坐骨神経痛(下肢放散痛)を伴う腰椎神経根症に限定する。腰痛単独への適応は根拠が乏しい。短期(6週〜3ヶ月)の疼痛緩和を目的とした橋渡し治療として位置づけ、長期的な機能改善にはリハビリを組み合わせる。
アブストラクト(原文)
This systematic review and meta-analysis determined whether epidural steroid injections are superior to placebo injections in sciatica patients. ESI induced larger improvements in leg pain and disability at short-term compared to epidural placebo, though evidence is of low to moderate quality and MCID is not met.
MeSH TERMS
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