薬としての笑い:自発的笑いがコルチゾール値に与える影響を評価した介入研究のシステマティックレビューとメタアナリシス
Laughter as medicine: A systematic review and meta-analysis of interventional studies evaluating the impact of spontaneous laughter on cortisol levels
JOURNAL
PLoS One
PLOS ONE
YEAR
2023
Vol.18 No.5
IMPACT FACTOR
3.7
ジャーナル IF
CITATIONS
74
被引用数
AUTHORS
Kramer CK, Leitao CB
OVERVIEW — 概要
8研究(315名)のメタアナリシス。笑い介入によりコルチゾールが31.9%有意に低下。単回セッションでも36.7%低下。RCT限定解析でも-37.2%と一貫。笑いがHPA軸を抑制しストレス応答を緩和するメカニズムを支持。
CONCLUSION — 結論
自発的笑いは通常活動と比較してコルチゾール値を有意に低下させ、補助的医療療法として有望。
主要な知見
笑い介入によりコルチゾールが31.9%有意に低下(95%CI -47.7%〜-16.3%)
単回の笑いセッションでも36.7%のコルチゾール低下
RCT限定解析でも-37.2%と一貫した結果
コメディ動画・笑いセラピスト指導・自己管理プログラムすべてで有効
出版バイアスなし(P=0.66)
Dr.Pain のコメント
コルチゾールは慢性疼痛の増悪因子として知られている。HPA軸の過活性は中枢性感作を促進し、痛みの閾値を下げる。この研究は、笑いがコルチゾールを約32%も低下させることを示した——これは一部の抗不安薬に匹敵する効果だ。大平先生の研究で示された『笑いが心疾患リスクを下げる』メカニズムの一端が、このコルチゾール低下にある。慢性疼痛患者に『笑いの処方箋』を出すことは、もはや科学的根拠のある医療行為といえる。
臨床的示唆
笑い介入(コメディ動画視聴・笑いヨガ・笑いセッション)はHPA軸を抑制しコルチゾールを低下させる。慢性疼痛・PTSD・うつ病患者のストレス管理として、週1〜2回の笑い介入を補完療法として推奨できる根拠がある。
アブストラクト(原文)
Eight studies (315 participants; mean age 38.6) met inclusion criteria. Laughter intervention induced a significant reduction in cortisol levels by 31.9% (95%CI -47.7% to -16.3%) compared to control. Even a single laughter session induced a significant reduction of 36.7% in cortisol (95%CI -52.5% to -20.8%). RCT-only analysis showed -37.2% (95%CI -56.3% to -18.1%).
MeSH TERMS
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